オメガ3脂肪酸を豊富に含んだアマニ油(亜麻仁油)。
オメガ3脂肪酸は犬の健康維持にも必要は栄養成分です。
そのためアマニ油を犬に与えることは
犬の健康管理にも有効とされます。
ではアマニ油はどのくらいの量を
どのようにして与えるのが望ましいのでしょうか。
この記事では犬の体型別の
アマニ油の適切な給与量と、
効果的な与え方をご紹介します。
犬に適切なアマニ油の給与量は?正しい与え方やリスクも紹介
本題へ入る前に、
この記事ではアマニ油の適正な給与量や与え方に加えて、
犬用としておすすめのアマニ油の選び方や
アマニ油のリスクもご紹介しています。
適量のアマニ油を与えていても、
使い方によっては犬の体に負担をかける場合があるので、
アマニ油の長所・短所両方を理解するために
ぜひ最後まで読んでみてください。
アマニ油を犬に与える効果(メリット)とは?
アマニ油が犬の健康にも良いと言われるのは
アマニ油にはオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)が豊富に含まれているからです。
では、犬がオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)を摂取するとどのような健康効果が期待できるのか?
それは以下のとおりです。
- 健康的な皮膚や被毛の維持
- 関節や足腰の健康維持
- 関節炎の軽減
- 眼(網膜)の健康維持
- 心臓や血管、血液の健康維持
- 脳や神経の活性化
- 脂肪蓄積予防
- 免疫機能アップ
- 代謝促進
- アレルギー症状の緩和
このように、犬の健康
とりわけ高齢犬の健康へのメリットが
オメガ3脂肪酸にはたくさんあるのです。
ちなみにオメガ3脂肪酸が豊富なオイルといえば
アマニ油の他にもフィッシュオイルをおすすめしますが、
アマニ油は魚が苦手・食べられないわんちゃんに
おすすめしたい食用オイルです。
⇒高齢犬のパサパサ被毛の毛艶はオイルで改善!オススメの油3選
犬種別(体型別)適切なアマニ油の給与量
つづいて、犬に与えるアマニ油の適量を確認していきましょう。
給与量は犬の体重によって変わっていきます。
愛犬の体重を確認のうえ、参考にしてみてください。
<犬へのアマニ油の給与量>
超小型犬(3kg以下):小さじ1/2杯
小型犬(5kg前後):小さじ1杯
中型犬(10-20kg):小さじ2杯
大型犬(20-40kg):大さじ1杯
超大型犬(40kg以上):大さじ1-2杯
上記は一般的な目安量です。
商品に摂取量の目安が定められている場合は
それに従ってください。
そしてアマニ油を与える際には
以下の注意点にも気をつけましょう。
初めてアマニ油を犬に与えるときに注意したいこと
初めてアマニ油を与える際は、
上記の適量のさらに半量~1/4の量から始め、
慣れてくるまでは様子を見ながら給与量を増やしてください。
アマニ油が体質に合うかどうかは、
わんちゃんによって異なります。
焦らずにじっくりと時間をかけて
愛犬に適正な給与量を探ってください。
また消化器官が衰えている高齢犬ですと
適量だと多すぎる場合があります。
便がゆるくなるなど異変が起きた場合は一旦中止しましょう。
過剰摂取による下痢等のリスクについては
後述の内容をご参考ください。
アマニ油の正しい与え方
アマニ油はいつものごはんにふりかけるか、
舐めさせて与えるのが一般的です。
アマニ油は加熱すると栄養が破壊されてしまうので、
必ず加熱調理せずに与えてください。
また、酸化しやすいという特徴もあるので、
フードを作り置く場合でも、
アマニ油は食事を与える直前にふりかけるようにしましょう。
そしてアマニ油を与える際には、
必ず水分も一緒に摂取させてください。
というのもアマニ油には食物繊維が豊富に含まれるため、
水分を摂らないと体内に上手く排出されなくなってしまうからです。
あとは、適量をしっかり守る!
これが犬にアマニ油を与える正しい方法です。
アマニ油の正しい保管方法は?
アマニ油は熱に弱くて酸化しやすい成分なので、
品質劣化を防ぐために正しく保管・管理しましょう。
アマニ油を保管する際は、
光や熱を避け、冷暗所で保存します。
冷蔵庫に入れても大丈夫です。
また酸素との接触を避ける必要もあります。
酸化を防ぐためには、
蓋を開けたらすぐに閉めることが大切です。
もし、お使いの商品の瓶口が広いものなら、
瓶口が狭いタイプで、
蓋がきっちり閉まる容器に入れ替えるのもおすすめです。
そしてアマニ油は正しく保管した状態で
1ヶ月~1ヶ月半を目安に使い切りましょう。
これ以上使用期間が伸びると、
油が酸化し、成分が変わってしまいます。
犬に適したアマニ油の選び方
つづいては犬に与えるのに適したアマニ油の選び方です。
ポイントは以下の3点。
- コールドプレス製法
- 小瓶サイズ
- 遮光瓶
- 原産国は日本
一つ一つ確認していきましょう。
アマニ油はコールドプレス製法の物を選んでください。
コールドプレス製法(低温圧搾法)とは、
低温でじっくりと圧をかけて
油を抽出する方法です。
熱に弱いアマニでも栄養成分を壊さずに
オイルを抽出することができます。
そして商品の劣化を防ぐためにも
1ヶ月~1ヶ月半で使い切れる
小瓶サイズを選ぶのがおすすめです。
人と兼用するのであれば、
小瓶である必要はありませんが、
使い切る目安の期間は同様です。
そして光に当たらない
遮光瓶入りの商品ならなおおすすめです。
最後のポイントは原産国が日本であること。
日本のアマニ油は品質が高いうえに、
流通時間がかからずフレッシュなためです。
以上をポイントにアマニ油を選んでみてください。
人間用と犬用のアマニ油の違いは何?
人間用と犬用のアマニ油の違いについても少し触れておきます。
基本的に原材料100%アマニ油という商品の場合、
人間の食用アマニ油と犬用のアマニ油は同じです。
では犬用のアマニ油のメリットは何なのでしょうか?
それは犬のごはんにふりかけやすいように
注ぎ口が工夫されていることや、
短期間で使い切れる小瓶サイズであるということです。
もし、愛犬と家族がアマニ油をシェアしないのであれば
犬用のアマニ油のほうが管理がしやすくておすすめです。
しかし”愛犬にも家族にもアマニ油を!”とお考えなら
人間用のアマニ油の方がお得です。
人間用ですと商品の選択肢が桁違いに多いですし、
容量についても使い切りのパウチから
大瓶までさまざまなので、ライフスタイルに合わせて選べるので便利ですよ。
ただし、アマニ油100%ではないブレンドオイルや
アマニ油配合のサプリに関しては
人間用と犬(ペット)用とでは特性が異なる場合があるので
この限りではありません。
犬がアマニ油を過剰摂取にはリスクの恐れも?!
適量摂取だとメリットいっぱいのアマニ油ですが、
犬が過剰摂取した場合には体に異変が起きることもあります。
主な異変は下痢や軟便です。
アマニ油を過剰に摂取すると、
油を分解しようと腸が頑張って、
たくさん消化液を分泌します。
この影響で便がゆるゆるになってしまうのです。
愛犬の便に異常が現れたら、
ただちにアマニ油給与をストップしましょう。
体調が回復したらまた少量から始めてみてください。
もし体調が回復しない場合は病院へ行きましょう。
そしてもう一つのリスクが肥満です。
体に良いとはいえアマニ油は油ですから
高カロリー高脂肪です。
いくら体に良いオイルだからといっても
過剰摂取すれば太る可能性が高くなる
ということは常に心掛けておきましょう。
また、まれに出血が止まりにくくなることも。
オメガ3脂肪酸は血液をサラサラにしてくれるのですが、
過剰摂取するとまれに、出血時に血が止まりにくくなる
という症状も報告されています。
アマニ油を摂取した分だけ健康になるというわけではない、ということを覚えておいてくださいね。
消化器官が衰えた老犬には魚油やアマニ油サプリの選択肢も
多少とはいえリスクがある食品を
老犬に与えるのは心配という方もいらっしゃるでしょう。
何度も言いますが、適量を守れば
高齢であっても犬に与えることは問題ありません。
ですがもっと愛犬の体に負担をかけずに
オメガ3脂肪酸を与えたいという場合は、
サーモンなどのフィッシュオイルや
アマニ油配合のサプリメントを与えるという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?
動物系のフィッシュオイルは植物系のアマニ油と比べて
犬の体で吸収されやすいので、
消化器官への負担が少ないと言われています。
詳細は以下の記事で解説しています↓↓
犬にオススメのオイルは?亜麻仁油とフィッシュオイルはどっちが良い?
また、アマニ油配合のサプリメントについてですが、
サプリメントは体への吸収率を上げるために
成分が加工されています。
そのうえ、健康のお悩みを解消するために
さまざまな原材料を配合させて、
ベストな栄養バランスを提供してくれます。
例えば認知症予防に特化したサプリであれば
体力の衰えた年齢のために作られた商品なので
老犬でも安心して摂取できますよ。
まとめ:アマニ油は犬の健康の味方!ただし与えすぎには注意
アマニ油に高配合されるオメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)は
犬の健康維持のためにおすすめのオイルです。
しかし、過剰摂取は体調を脅かす場合があります。
また、商品の劣化に気をつけないと、
却って体に良くない酸化油を与えることになるので
正しい使い方と、適量は必ず守りましょう。