プレミアムドッグフードのなかでも人気のカナガンですが、シニア犬用のフードは存在するのでしょうか?
また、オールライフステージ対象のカナガンは本当に犬が一生食べ続けても問題ないのでしょうか?
この記事ではカナガンのシニア犬用フードの有無やシニア犬がカナガンから切り替えるべきフードについてご紹介します。
シニア犬用カナガンは販売されている?シニア犬・老犬がカナガンから切り替えるべきフードとは?
人間が食せるヒューマングレード素材を厳選して使用している人気のドッグフードカナガン。
カナガンはオールライフステージ(全年齢)対応ドッグフードです。
とはいえ、成犬の頃とは運動量も筋肉量も食事量も異なるシニア犬や老犬にカナガンを与え続けても良いのでしょうか?
またカナガンにはシニア犬用のドッグフードがあるという噂がありますが、その真相はいかに…?
カナガンのシニア犬用フードの有無を調べるとともに、シニア犬がカナガンから切り替えるべきおすすめのドッグフードについても紹介します。
カナガンのシニア犬用ドッグフードは存在する?
結論から言いますと、カナガンにはシニア犬用のドッグフードがあります。
正式名称はCANAGAN LIGHT / SENIOR FREE-RANGE CHICKEN(ライト/シニアフリーレンジ チキン)と言います。
私たちがよく知るカナガンのパッケージは深緑色ですよね?
いっぽう、シニア犬用のカナガンのパッケージは紫色です。
おそらく初めてご覧になる人が多いのではないでしょうか?
それもそのはず、カナガンのシニア用ドッグフードは公式には日本未発売の商品だからです。
カナガンシニア犬用ドッグフードは存在するが日本国内の取り扱いはナシ
カナガンはイギリス原産のドッグフードで、日本ではレティシアンという企業が販売代理店を務めています。
そのレティシアンはカナガンのドライフードに関しては、おなじみのチキン味と、青緑色のパッケージのデンタルケア用の2種類のみを取り扱っています。
つまり、正規ルートではカナガンのシニア用フードは販売されていません。
ではなぜレティシアンはカナガンのシニア用を取り扱わないのでしょうか?
それはカナガンのチキン味がオールライフステージ対応だからという理由もあるでしょうし、ビジネス的な要因もあるはずです。
種類を絞って大量に仕入れる方がコストがかかりませんし、だからこそ価格を抑えて消費者に提供できるわけですから、現時点ではシニア犬用を仕入れない方がメリットが大きいのでしょう。
ちなみに本国イギリスではチキン味やデンタル、シニア用以外にも、サーモン味、ターキー味、ラム味など計12種類のカナガンが販売されています。
そしてシニア用以外のフレーバーは全てオールライフステージ対応です。
カナガンチキンとカナガンシニアの違いは何?
実は種類が豊富だと判明したカナガンですが、ここで気になるのが日本で販売されているカナガンチキン(以下:普通のカナガン)と、シニア用チキンの違いです。
全年齢の犬に対応していることが強みであるカナガンドッグフードのなかに、わざわざシニア犬に特化した商品が存在するわけですから、シニア用フードはシニア犬に対して何かしらのメリットがあるはずです。
ということで普通のカナガンとシニア犬用カナガンの違いを調べてみました。
※以下の表は両者の配合成分や成分量の違いです。ほぼ同じものは省略しています。
※普通のカナガンは日本の公式サイトを、シニア用カナガンはイギリス公式サイトを参照しています。
普通のカナガン | シニア用カナガン | |
生肉チキン | 26% | 27% |
乾燥チキン | 25% | 27% |
チキンオイル | 3.1% | 1.5% |
サーモンオイル | 1.2% | - |
グルコサミン | 1000 mg/kg | 1700 mg/kg |
MSM | 1000 mg/kg | 1700 mg/kg |
コンドロイチン硫酸 | 700 mg/kg | 1200mg/kg |
タンパク質 | 29% | 33% |
脂質 | 17% | 14% |
粗繊維 | 5.25%以下 | 3.5% |
灰分 | 11.25%以下 | 9.5% |
オメガ6脂肪酸 | 2.8% | 2.2% |
オメガ3脂肪酸 | 0.9% | - |
カルシウム | 1.86% | 1.99% |
リン | 1.42% | 1.47% |
両者の原材料の違いはサーモンオイルの有無でした。
その他は原材料に違いはありません。
しかし、シニア用は普通のカナガンに比べて、関節をケアするグルコサミン、MSM、コンドロイチン硫酸がかなり豊富に配合されていることと、健康な骨や歯を維持するカルシウムやリンが豊富であることがわかります。
また、シニア用は肉の含有量は多いのに脂質は抑えられているので、高タンパク低脂肪の食事が理想的なシニア犬には、よりフィットしたドッグフードであるといえます。ダイエット目的の低脂肪フードとしてもおすすめです。
普通のカナガンドッグフードは高齢犬にはやや脂質が高めですが、実はこのように高齢犬に特化した商品があるんです。
⇒カナガンドッグフードは粗脂肪が高すぎ?シニア犬・老犬にはデメリットも?
シニア犬用のカナガンを購入する方法は?
高品質ドッグフードのカナガンにもシニア犬に特化したドッグフードがあるのならぜひ試してみたいですよね。
では日本でシニア犬用のカナガンを購入できるのでしょうか?
先ほども公式代理店のレティシアンはシニア犬用のカナガンを取り扱っていないと言いました。
他にも並行輸入等で取り扱っている業者がいないのか調べてみましたが、やはり日本国内でシニア犬用のカナガンドッグフードを購入するのは難しいようです。
ちなみにレティシアンは以前は普通のカナガン1種類を販売していたのですが、最近になってデンタルケア用の取り扱いをはじめました。
普通のカナガンとデンタル用のカナガンの販売数が伸びていけば、今後はシニア犬用のカナガンを輸入販売する可能性もゼロとは言い切れないでしょう。
カナガン輸入元が推しているシニア犬フードがあった
シニア犬用のカナガンを手に入れるのは難しいのですが、その代わりに、カナガンの輸入元のレティシアンはカナガンレベルの高品質のシニア犬用フードを扱っています。
そのドッグフードは『ピッコロ』というカナガン公認のドッグフードです。
シニア犬用フード『ピッコロ』はカナガンのプロデュース品
ピッコロはカナガンがプロデュースした小型犬向けのドッグフードです。ピッコロは本来3種類あるのですが、日本ではシニア用のピッコロが販売されています。
ちなみに小型犬向けということですが、販売元に問い合わせたところ中型犬や大型犬でも問題なく与えられるということでしたのでご安心ください。
カナガンがプロデュースしている商品ということもあり、品質やコンセプトはカナガンにかなり似ています。
シニア用カナガンとピッコロシニアとの違いを比較してみました。
シニア用カナガンとピッコロシニアの成分の違いとは?
以下はシニア用カナガンとピッコロシニアの主な原材料や成分量の比較となります。ここに記載していない原材料(野菜やハーブ類など)はほぼ同じです。
シニア用カナガン | ピッコロシニア | |
生肉チキン | 27% | 31% |
乾燥チキン | 27% | 13% |
生サーモン | - | 20% |
乾燥サーモン | - | 6% |
乾燥卵 | 3% | 2.5% |
チキンオイル | 1.5% | - |
グルコサミン | 1700 mg/kg | 1780 mg/kg |
MSM | 1700 mg/kg | 1780 mg/kg |
コンドロイチン硫酸 | 1200mg/kg | 1250mg/kg |
タンパク質 | 33% | 34% |
脂質 | 14% | 15% |
粗繊維 | 3.5% | 3% |
灰分 | 9.5% | 9% |
オメガ6脂肪酸 | 2.2% | 2.38% |
オメガ3脂肪酸 | - | 0.86% |
カルシウム | 1.99% | 1.83% |
リン | 1.47% | 1.41% |
2つの商品の大きな違いはシニア犬用のカナガンのタンパク質主原料がチキンなのに対し、ピッコロはチキンとサーモンの2本柱だということです。
サーモンは脳の健康維持に有効なオメガ3脂肪酸が豊富なので、サーモンが配合されいているという点はピッコロの大きなメリットではないでしょうか?
⇒犬にオススメのオイルは?亜麻仁油とフィッシュオイルはどっちが良い?
サーモンが入っている分味が変わるのでは?という不安もありますが、普通のカナガンにもサーモンオイルが配合されていますし、野菜やハーブ等の原材料はほぼ同じなので、普通のカナガンからピッコロへの切り替えは他のフードに切り替えるよりも違和感なく行なえます。
また、ピッコロはシニア犬用カナガンと比較すると若干ですがグルコサミン・MSM・コンドロイチンが豊富なので関節ケアという点でもこちらの方がリードしています。
反対に低脂肪、カルシウムやリンの豊富さという点ではシニア犬カナガンの方がわずかに優れています。
シニア犬用カナガンとピッコロシニア より優れているのはどっち?
シニア犬用カナガンとピッコロの栄養成分にはそれぞれにメリットがあります。
しかしトータルバランスではピッコロシニアの方がシニア犬用カナガンよりもシニア犬に理想的な栄養が含まれていると感じます。
だからこそ日本の輸入元レティシアンはシニア犬用のカナガンではなく、あえてピッコロシニアを取り扱っているのかもしれません。
⇒シニア犬にカナガンよりピッコロが断然オススメな理由!切り替えもスムーズ
カナガン愛用のシニア犬や高齢犬の餌替えにはピッコロが最適
普通のカナガンとシニア犬用カナガン、そしてピッコロシニアを比較してみましたが、3つのドライフードの中で最もシニア犬の栄養摂取に向いているのはピッコロであることがわかりました。
今現在カナガンを与えている愛犬の餌替えを検討しているのであれば、ピッコロが最適です。
普通のカナガンに含まれる野菜やハーブ類が気に入っているという方でも、ピッコロであれば同じ材料が配合されているので安心して切り替えることができますよ。
ちなみにピッコロはアマゾンや楽天市場よりも公式サイトから購入するほうが断然お得です。
カナガンの姉妹品であるピッコロシニアを検討してみてはいかがでしょうか?