「愛犬の歯石取りに
マイナスドライバーを使っても大丈夫?」
という質問をいただきました。
歯石取り器具のスケーラーと
マイナスドライバーは形状が似ていますよね。
ですが個人的にはマイナスドライバーを
歯石取りに利用するのはおすすめしません。
その理由をお話していきます。
犬の歯石取りにマイナスドライバーを使っても危険じゃないの?
スケーラーをマイナスドライバーで代用できのか?
犬の歯石取りアイテムとして一般的なのが
スケーラーですよね。
ヘラ状やカギ爪状の形で、
歯石を剥がし落とすのに役立ちます。
このヘラ状のスケーラーと形が類似しており
犬の歯石取りに密かに利用されているのが
マイナスドライバーです。
マイナスドライバーですと入手しやすいですし、
家庭に常備されていることも多いので
犬の歯石落としに代用できたらとても便利ですよね。
ですが、マイナスドライバーを
スケーラーの代用品にしても安全なのでしょうか?
愛犬の歯石取りにマイナスドライバーを使う危険性
個人的に、マイナスドライバーを
歯石取りに利用することはおすすめしません。
マイナスドライバーとスケーラーの形は
似ているようで全く異なります。
まず、マイナスドライバーと言う道具は
本来、力を要するねじ回しを
少ない力で簡単におこなうための道具ですよね。
つまり、利用者の力が先端に伝わりやすいような
グリップの構造になっています。
また、マイナスドライバーはスケーラーのように
先端部分が丸く加工されてもいないし、
歯に沿うような形状で作られてもいません。
つまり、マイナスドライバーを使うと
歯にフィットしない角張った金属をあてがい
歯石をとるということになります。
するとどうなるでしょうか?
専門の道具を使う場合よりも
歯や歯茎、口腔内を傷つけるリスクが増しますよね。
しかも、本来なら必要ない余分な力で
歯茎を傷つけてしまったとしたら
大量出血を伴うような大きな傷にもなりかねません。
(歯石取りを嫌がる犬なら予想外の動きで暴れるしれませんし危険です)
口腔内は体の中でも最も雑菌が滞在している場所ですから
口腔内のケガは全身の健康問題に関わるといっても
過言ではありません。
とりわけ抵抗力の弱い子犬やシニア以上の犬ならなおさらです。
犬の歯石取りの最良の方法は病院で除去してもらうこと
歯石取りはやはり病院で行うのが一番おすすめです。
病院では麻酔をかけて
見えづらい歯の裏や、歯周ポケットまで
しっかりときれいにしてくれます。
また、歯石を除去したあとにできる
歯の表面の小さなキズも磨いてもらえます。
ですが、病院を恐れているわんちゃんや、
高齢犬で麻酔をかけるにはリスクがある場合は
病院でのケアは難しいですよね。
そんなときは自宅で歯石除去を行うことと思いますが
その時はぜひ、歯石除去用に作られた道具を
使っていただきたいと思います。
※歯がグラつくほど歯周病が進んでいる場合は
自宅ケアは困難です。
必ずかかりつけ医にご相談ください。
自宅での歯石取りは専用器具で!オススメの道具は?
愛犬の歯石除去には専用器具を使うようにしましょう。
歯石取り用の道具といえば
スケーラーの他にも
歯石取り専用ペンチ(いちおし)や
トリマーさん御用達の鉗子などがあります。
それぞれの道具の詳細や使い方は
こちらの記事でご紹介を参考になさってください。
↓ ↓ ↓
⇒自宅でできる!犬用の歯石取り器具のオススメは?
歯石が除去できたら”作らないケア”が大事
歯石が除去できたら
再び歯石を作らないケアが大切です。
というのも、歯石を剥がし取った部分は
歯の表面のエナメル質に
目に見えないほどの傷ができて
ざらついてしまうからです。
そうなると、以前に増して
歯石が付着しやすい状態になるという
厄介な事態が。
かといって歯石を取らずに
そのままにしておく方がよろしくないので
歯石をとったあとに、予防につとめましょう。
具体的な方法の一例ですが
- 歯石除去サプリメントを利用する
- 歯磨きを習慣づける
- 歯にくっつきにくいフードを与える
- 歯の汚れを落とすようなおもちゃを与える
などがあります。
こちらの記事に具体的な解決方法をご紹介しています。
歯石を予防するということは、
歯周病の予防や口臭改善にもつながります。
歯周病が進行すると
他の病気を招く恐れもありますから
口腔ケアはできる範囲でがんばっていきましょう。